演芸

従来、演芸者は演芸家や芸人と呼称されていたが、これは演ずる当人による謙遜の意味合いや社会的に謙虚な姿勢での自己呼称であり、本来は第三者が使える言葉ではなかったようだ。しかし、現在では大変貌したメディアの力を借りてしばしば芸人=タレント(才能。素質。技量。)と呼ばれるほどの地位を確保している。

江戸時代の演芸からメディア芸能への変遷

1600年代は現在の芸能の原型である演芸の繁栄期として捉える事が出来、主に屋外で行われていたようだ。1600年代後期になって公許の演芸場が開設され屋内に於いてもその芸は披露されるようになる。これが現在の芸能界の発信地として機能したのではないかと思われる。その後時代の変遷により、ラジオ放送が登場し大衆との関わりが緻密なものとなって文化を支える重要な役割を果たすようになる。昭和になるとメディアの著しい多様化が生まれ落語や漫才が商品として様々な形で提供されるに至る。さらにテレビの出現でビジュアル重視の傾向が増し、視覚に訴えるキャラクターが持て囃されその風潮を利益に還元すべく巧みなマネージメントを操る芸能プロダクションも増えることとなる。同時に演芸場で開催される芸能は衰退の一途を辿った。しかし、現在ではその飽和感からより豊かな臨場感を求める観客も多く、演劇用の劇場やライブハウスなどが新古典的な発想のもとに再び脚光を浴びつつある傾向も見逃せない。