HISTORY

オーディション写真は現在一躍脚光を浴びるメディア産業での活用ツールとして機能している媒体ではあるが、西洋文化到来以後発生する不安定で不可解なものとして見ることも出来る。それは芸能分野で有りながら、それとはある意味無関係な部分で活動し、日本の歴史の深さを検めて感じさせるものでもある。このページでは身分制度概念とそれに根付く土壌の上で、哲学的に拡散するメディア産業の本質に触れ、オーディション写真についての認識を深める。

士農工商芸

士農工商芸(しのうこうしょうげい)は、道徳・教理を体系化し世を構成する身分の上下の関係(官吏・百姓・職人・商人・芸人)を指す物で「五民」とも言われる。但し、「士」は「侍」を意味し、「工」「商」は一括して町人と認識され、「農」もそれに非常に近い存在と記されている。しかし「芸」は町人の身分を得ることが出来ず、これが現代社会の根幹をなす哲学と考えられる。

概要

歴史

身分関係に於ける分類法は中国の春秋戦国時代に生まれた社会秩序の維持を前提とする概念である。士は支配の階層にあり、他の四民はその支配下にある階層と言われている。中国では伝統的に土地に根ずかず営利の追求を図る「商」や「工」よりも、地に穀物を生み出す「農」がその存在を重視した。「商」や「工」に自由に営利を追求させれば、その力によって支配の階層が脅かされ、農民が労働効率に疑問を持ち商工に転身する事により穀物生産減少が起因して社会秩序が崩壊すると考え、運営哲学に基づく物である。論理的整理がなされた物が、孔子の儒教と言える。しかし、日本では礼儀と節度の面での必然から江戸幕府では道徳的実践を重んじる朱子学が「官学」と定められている。

近世日本の士農工商

兵農分離 、 実際の身分体系 、 身分移動 、 近代の身分制度

マスメディアに於けるオーディション写真

上述の歴史的土壌の上に西洋文化や合衆国の存在が多大な影響を与え、現在のマスメディアが出現した。従って非常にその歴史は浅いため過渡的存在と言え、「芸」と言う存在から「メディア産業の一部」に転じた実態を直視することが、即ちオーディション写真への認識を深める事を意味するのかも知れない。